2021/01/22 16:00
防災知識を次の世代へ。阪神・淡路大震災から26年
1月17日で阪神・淡路大震災から26年が経ちました。
私たち社会は阪神・淡路大震災の経験から多くを学びました。
しかし阪神・淡路大震災から26年が過ぎた今、改めて若い世代の皆様に防災についての知識を共有する必要があると感じます。
今回のブログでは、地震に特化した防災についてお伝えしていきたいと思います。
4月から新生活を迎える皆さまへ防災のすすめ
4月より新生活を始めるという学生、新社会人の皆さまも多いと思います。家具や家電を新しく買い揃える場合は「防災を意識した」仕様のものを選ぶことをおすすめします。
新生活のはじまりから防災を意識した部屋づくりや生活をする事で、もしもの時にも落ち着いて冷静な判断をする事ができるでしょう。
両開き戸タイプの棚は、強い揺れが続くと扉が開いてしまい収納してある食器や本などが外に飛び出してしまう恐れがあり危険です。
特に割れた食器の破片などが床に散乱してしまうと怪我の原因になります。
開き戸タイプの棚を使用される方は、対策として防災グッズ「開き戸ロック」などを扉に貼り付けると飛散防止になります。
引き戸タイプの棚は構造的に揺れて開く可能性は低いと考えられます。
棚の内部で食器がぶつかり合い割れてしまうことはあっても、棚の外に破片が飛散してしまうことは少ないでしょう。
背丈の高い家具は、つっぱり棒などで固定する
収納を工夫することで家具の数を最低限に
阪神・淡路大震災の死者の8割超の方の死因は建物の倒壊や家具などの転倒による圧迫死でした。
背丈の高い家具を設置する場合は、天井から家具の天板までの高さをしっかりと図り適切なサイズのつっぱり棒で固定しましょう。
最大の防御は部屋に最低限の家具と家電しか設置しないことです。できれば家具は背丈が低くガラスを使用していないものをおすすめします。
また、ベッドは収納引き出しがついたタイプのものにする、押し入れの中を有効活用するなどして生活空間に配置する家具の数を減らせば、
安全なスペースを確保することができます。
ガラスに飛散防止シートを貼る
窓ガラスや食器棚のガラス扉などに飛散防止シートを貼りましょう。ガラスが割れてしまったとしても破片が飛び散りにくいので怪我を未然に防げます。
また、地震だけではなく近年多発している巨大台風が上陸した際に小石や枝などの飛来物から窓ガラスを守る役目もしてくれます。
火災の発生と通電火災を防ぐ
阪神・淡路大震災では、出火件数が300件近くあり、数日間にわたって出火が続きました。その火災の原因の一つに「通電火災」があります。
通電火災とは地震による停電の後、電気が復旧した時に起きる火災のことです。大地震が発生すると、電線の断絶などが原因で停電が起こることがあります。
その後、復旧作業が終わり通電した際に、倒れた電気器具や破損した電気配線から火災が発生します。
また、ガス漏れをしている付近で暖房器具などが通電し、発火する場合もあります。
阪神・淡路大震災では建物火災の約6割が通電火災によるものだったというデータがあります。
予防対策
対策1: 揺れを感知した時にブレーカーが自動的に降りる感電ブレーカーを取り付ける
対策2: 暖房器具は揺れを感知した時に自動消火するものや転倒時にスイッチがオフになるものを使用する
対策3: 暖房器具やキッチンの周りになるべく物を配置しない。(整理整頓・ゴミを溜めないなども重要)
地震発生後の対策(安全が確保されてから行う)
対策1:使用中の電気器具のスイッチを切りコンセントを抜く
対策2:石油ストーブの火が消えているか確認する
対策3:避難するときはブレーカーを遮断する
対策4:電気器具を再使用する前に、配線器具やガス漏れの安全確認をする
防災対策をきちんとしていれば、防げる被害は沢山あります。
「防災」を前提としたスタイルで新生活をスタートさせる事で、もしもの時にも冷静で適切な行動が取れるでしょう。
是非、今回ご紹介した防災の知識を参考にしていただければ幸いです。